森下社長「PRIDEへの思い」2

森下社長「PRIDEへの思い」1.8懇親会 全発言(2/3)
 

■森下直人DSE社長
「見栄で米国大会を開催しない」

 今までは1200万世帯に行っているPPVでしたが、今度は4000万世帯になります。アメリカのPPVの料金は29ドル95セントですね。円換算すると3000円ちょっと。値付けは、向こうの業者と話して決めたんですけど、それぐらいが妥当だと。ほかの単発もののイベントのPPVにしては、そんなに高くはないですね。ボクシングのタイトルマッチなどはもっと高いですから。それで8万から10万世帯ぐらい(の視聴者を)はベースで作らないといけないですね。全米に向けてのプロモーションが必要になってくるので、プロモーション経費とのバランスにはなると思うんですけど。そこから徐々に上げていって、本当は(4000万世帯の)10パーセントぐらい取れるイベントにしていきたいと思っています。この1年ぐらいの目標は8万から10万(件)は平均で持っていきたいな、と思います。プロモーションの一環として本土でイベントを開催することもメリットを感じられればやる可能性はあります。ただ純粋に興行ビジネスとして考えるとアメリカ本土でやるのはリスクがあります。プロモーション効果があればやるべきだな、という判断になる可能性はありますね。ただそれ以外はないですね。見栄でやろうと思っていませんし、損してまでやろうと思っていませんし。

それよりもベースを固めて、日本で開催するのをできるだけライブに近い状態でアメリカに乗せるというのが一番のことなので。アメリカ本土でPPVのライブはないです。16時間遅れのディレーでやっていますから。今年もライブの予定はないです。日本の時間と合わない部分があるので、若干のディレーがあったほうが視聴率が稼げるので。ライブの必要性を感じた時にライブでやる可能性はありますね。ライブでやるとバリュー(価値)が飛躍的に伸びるので、そのカンフル材として必要であればやろうかな、という準備はしています。

 ハワイ大会も考えていないわけではないんですけど、ハワイの大会も半分遊び心で考えている部分があるので 、リスクがプラスマイナス0になった時にやろうと思っています。去年も5パーセントから10パーセントぐらいリスクが残っていたので、それで開催をしなかったんですけど、今年も同じ条件ですね。まったくリスクがない状況でできれば、プラスマイナス0であればやる可能性はあります。ハワイでやると、アメリカ本土で比較的ライブで飛ばしやすくなるので、それも含めて考えていますね。ハワイ州のアスレチックコミッションもネバタのコミッションとつながっていて、ハワイでやる場合はコミッションも全面的に協力してやってくれるこという約束は取り付けているので、ハワイの開催はやろうと思ったらすんなりできると思っています。


「Dynamite!」や「猪木祭」のファームイベントになってはいけない


格闘技界初の国立競技場でのイベント「Dyanamite!」を成功させた(写真一番左が森下社長)【スポーツナビ】
 12月のPRIDEは微妙なんですよね。「Dynamite!」だとか、「猪木祭」だとかのポジショニングをどうするか、考えなければいけないですし、PRIDEとのバランスを考えなければいけないですから、そこでコンセプトを明確にした上で、ほかのイベントをどうするか、考えているんですけど。相手というか、関連企業との関係もいっぱいあるものですから、そういう調整がつけられない部分があるので、とりあえず今日はDSE単独としてできる6つ(の大会)を発表させていただきました。PRIDEというイベントはこのスケジュールで進めますけど、それ以外のイベントは増える可能性もあります。

(今年は「Dynamite!」を開催するか)石井館長がこれからどうなるか分からないですので、何とも言えませんけど。去年やられたTBSはおそらく今年もしたいと言うことは考えられると思いますので、その辺のバランスですよね。ただ僕の立場としては、PRIDEが「世界一の総合格闘技だ」と言われるような環境作りをしていかなければいけない、と思っていますので、PRIDEが「Dynamite!」や「猪木祭」のファーム(2軍)イベントにしてはいけないという気持ちはありますから。そこのバランスをどうするか。去年まではPRIDEはPRIDEで一番大切なイベントとしてやってきたんですけど、その前に格闘技の市場作りがプライオリティー(優先順位)としてトップにあったことなので、そのために割と手放しでいろいろなイベントに参加したことがあるので、その方向を転換しなければいけない時期かな、と思っています。


定期的に開催するのは大変なこと
各イベントのポジションを明確にしなければいけない

今まで市場作りをプライオリティーの最高に持ってきた部分で、もう一度PRIDEのプライオリティーをトップに持ってきて、今まで作ってきた市場をDSE自ら崩すということは絶対してはいけないことですので、市場を広げつつシェアの奪回をはかるという方針ですね。イベントを潰していけばマーケットは小さくなっていきますので、今生み出されたイベントは、存続されていかなければいけないと思いますし、そのためにはDSEは協力を継続させていきますし。ただコンセプトを明確にして、イベントそれぞれのポジションを明確にしていく必要性があると思います。


「THE BEST」は活躍したらすぐにPRIDEに上がれるような場に


「THE BEST」で2連勝を飾り、将来はPRIDEのスター候補として期待される江宗勲
 それは「THE BEST」も同じですね。「THE BEST」もDSEで1から10までやっているイベントですけど、あれも当初は若い人たちの披露の場、経験の場が少ないのではないか、ということで始めたんですけど、今はあの規模のイベントはたくさんありますし、そこで「THE BEST」のポジションをもう一度設定しなおして、本当にPRIDEの前哨戦というか、「THE BEST」で活躍したら、すぐにPRIDEに上がれる場所に明確に変えていかなければいけないと思います。若いファイターの経験の場というポジションでは、不必要なイベントになりつつあるな、と思っています。海外の選手も日本人選手もPRIDEに出していいかな、という選手を「THE BEST」に集めて、そこでプロの格闘家として将来性を見て、いい選手はすぐにPRIDEに上げていく。PRIDEも、GPを定期開催したいと思っているんですけど、GP以外のPRIDEに関しては、GPに出場資格があるか、ないか、という選手の見極めの場にもしたいと思っています。通常のミドルとヘビーのチャンピオンシップというのが、脈々とそこには流れていて、その中で、GPに出場資格のある選手が光ってくれればいいな、と。そこでスター選手を生み出していって、GPにぶつけていくというような流れができれば一番いいと思いますね。GPの開催予定は1年に1回か、2年に1回です。GPには、ミドルとヘビーのPRIDEチャンピオンは出場します。


PRIDE出身の日本人スターを育てたい

 今回のGPの出場予定選手はすでにピックアップはしていて、オファーを出していますので、今までPRIDEで活躍してきた選手を中心に考えています。本当は外国人選手も含めると8人に絞り込むと選手が余っちゃうんですが、本当にモチベーションが高い選手にできるだけ出場してもらいたいです。ウェートは通常のPRIDEと同じで93キロでラインをひいてミドルとヘビーに分けます。日本人選手もそれなりに出ます。この選手は出なければいけないだろうと一般的に思われる選手には出てもらう気でいます。大物日本人選手? そういうのはあんまりないんですけど、そこもドリームマッチというのはコンセプトの中には入れとかなければいけない一つの要因であると思うので、それは忘れないようにしたいとは思いますが、見せかけの客寄せパンダで試合そのものを汚したくないので、そういう部分ではPRIDEの中から生まれてくる選手を大スターにしたいという思いがありますので、ポッとでの大物はできるだけ作りたくないな、と思っています。

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