火災保険と失火責任法

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火災保険と失火責任法

類焼(もらい火)の被害者となった場合、誰の保険で補償するのでしょう。

「そりゃ~火事だから、最初に火を出した人(失火者)が責任を取るべきだろう」

と思ってしまいますが、実はこれが違うのです。通常、自分の家は自分の保険で対処しなければなりません。

火災に関する法律「失火責任法(失火の責任に関する法律)」によると、失火者に重大な過失がない限り、民法の不法行為に基づく加害者責任を問うことができないとされています。

日本は木造家屋が多いため、火災の被害は多大なものとなりやすく、失火者に賠償させるのは酷だというのがその理由です。(見方を変えると、「自分が悪くなくても他から類焼する可能性があるため、火災保険には必ず入っておくべきだ」ということです。)

但し、賃貸住宅に住んでいる場合は、失火者に賠償責任が無いとは言い切れません。

賃貸物件を借りる際、大家さんとの間で「原状回復して返す」という契約を結んでいます。これが火事になると、

・燃える

→物件が消滅・毀損する

→原状回復義務を果たせなくなる(債務不履行)

→損害賠償責任を負う

となるのです。

失火責任法により類焼への損害賠償は免れることができても、賃貸契約に基づく原状回復義務を免れることまではできないのです。ただ、これについてはしっかりと保険商品が用意されています。

大家さんに対する賠償については、「借家人賠償責任担保特約」を付けることでカバーできます。また、失火責任法で免れるのは「重大な過失がない限り」ですので、重大な過失があると認められて民法上の「不法行為責任」を問われた場合は、類焼被害者への損害賠償責任が発生します。この類焼被害者への賠償をカバーするのは「個人賠償責任担保特約」です。

火災保険と住宅ローン 2006-09-24

火災保険と住宅ローン

住宅金融公庫や雇用能力開発機構、都市基盤整備公団等から融資を受けた建物については、借入金の全額を返済するまで、原則として「特約火災保険」あるいは「選択対象火災保険」に加入することになっています。そして、火災保険に質権設定することが義務付けられています。質権設定とは、保険事故が起きた場合の保険金を受け取る優先順位のことです。

特約火災保険の期間中は一般の火災保険を契約することができません。

なお、建物に特約火災保険が付けられている場合でも、家財については一般の火災保険を契約することができます。

特約火災保険

公庫融資を利用する人のみが利用できる火災保険で、一般の火災保険に比べて保険料が割安。但し、複数の保険会社が共同で引き受ける仕組みのため、その中の1社が破綻すると保険金が削減されてしまう可能性があります。

選択対象火災保険

特約火災保険と同程度の保険商品であると公庫が認めた火災保険のこと。公庫融資を利用する際、特約火災保険の代わりに選べる。この保険を利用する目的は、補償内容の違いと言うより、保険会社を選択することが主になることが多い。(特約火災保険は1社でも破綻したら保険金が減るため。)

火災保険の種類と物件種別 2006-09-23

火災保険の種類と物件種別

火災保険の保険の目的は4つの物件に分けられます。

住宅物件 単に住居のみに使用される建物

一般物件 住宅・工場・倉庫物件以外のすべての物件の建物、付属建物、屋外設備・装置・収容動産(併用住宅、専用店舗など)

工場物件 一定の規模以上の工場構内にある作業所・動力室・倉庫・事務所・屋外設備装置・収容動産

倉庫物件 倉庫業者が占有する構内の倉庫建物保管貨物

住宅物件の火災保険

住宅物件は建物と家財が保険の対象になります。

住宅火災保険 火災・風災等を補償した最も一般的な火災保険

住宅総合保険 住宅火災保険にプラスアルファしたもの。付加料率が加わりますが、補償範囲が広くなります。(床上浸水等もカバー)

団地保険 住宅総合保険の家財を主契約に、特約で借家賠償責任、修理費用、個人賠償責任、交通傷害を付帯可能。賃貸物件に入居する場合は契約が義務付けられています。総合保険のため、家財の盗難もカバーしています。

一般物件の火災保険

一般物件は 建物、什器備品、商品及び製品が保険の対象です。空地割引、建築割増、職業割増、動産割増、危険品割増、作業割増、冷凍割増等があります。

一般火災保険 住宅以外の事務所・店舗等を補償した一般的な火災保険

店舗総合保険 一般火災保険で総合割増の付加料率が加わりますが、補償範囲が広くなります。

その他 店舗休業保険、動産保険、盗難保等があります。

保険の目的・対象となるもの 2006-09-22

保険の目的・対象となるもの

火災保険をかける際は、保険の目的(対象物)と保険の目的の単位に注意しましょう。

建物と家財は別々の扱いとなっていますので、家財も補償の対象としたい場合は家財についても申し込む必要があります。(家財と建物はセットではありません。)

この点は見落としがちですが、意外と重要なポイントです。近年は高価なパソコンや家電製品が普及していることもあり、落雷時等に備えて家財を守っておくかどうかは、必ず検討すべき点でしょう。

不動産

建物 外壁、柱、小屋組、梁、屋根を独立して備えている建物

屋外設備・装置 原則として各1基毎を引受単位とする

動産

家財、什器・備品、商品等

家財を保険の目的にした場合は、宝石・貴金属・美術品等であっても1個もしくは1組の価額が30万円以下のものは明記しなくても保険の目的に含まれます。30万円を超える宝石・貴金属・美術品等は、保険証券に明記されていない限り保険の目的とはなりません。

実際に契約する場合は、30万円を超えるものについて明記しておけばよいことになります。

契約までの流れ 2006-09-21

火災保険は、大まかに下記の流れで契約します。

1.物件の確認

保険の目的物(保険で守るもの)について、物件種別、用途、評価額等を確認。

2.商品選択

各保険商品の内容を比較検討し、契約する保険を選びます。保険金の出るケース・出ないケースを確認しておきましょう。地震・噴火・津波をカバーするためにはそのための特約が必要となります。

3.保険料算出

保険金額、保険期間を決定し、保険料を算出してもらいます。

4.契約

契約書を取り交わします。

火災保険は、同一の物件に2つ以上かけることができます。

但し、保険金は建物の時価が限度ですので、既契約と新契約の保険金額(契約金額)の合計が時価を超えないように設定しましょう。

2006-09-20

火災保険とは

火災によって生じる損害の填補(てんぽ)を目的とする保険、つまり「火事になったときのための保険」です。

火災以外にも、地震や落雷、台風、雪、車両の衝突等の損害や、盗難に対する保険が付属するものもあります。(契約による)

そのため、火災保険は「火災に限定した保険」と言うよりは「家にかける保険全般」としての役割を持っています。家にかける生命保険のようなイメージです。

かつては、

・火災保険(建物)

・火災保険(家財)

・傷害保険

・各種費用保険

・賠償責任保険

といった各社横並び的な保険でしたが、今の火災保険はこれらの枠組みを取っ払い、各社が独自の商品を販売し、各々の必要に応じた保険を組み立てる、というのが多くなってきています。

・台風被害への補償

・地震被害への補償

・水害への補償

など、必要に応じて保険内容を取捨選択して組み立てるのが最近の火災保険です。

ただ単に「入っていれば安心」ではなく、「どんな保険に入っているのか、補償内容はどこまでか」というところを考える時代になっています。

火災保険と一口に言っても、その契約によってカバーしている範囲・内容は大きく異なるのです。

なお、火災保険は「地震を原因とする火災による損害」や「地震により延焼・拡大した損害」については補償されません。地震被害の補償のためには地震保険を付帯させておく必要があります。

住宅ローンと火災保険の注意点1

住宅ローンを組んで家が全焼した場合の支払がどうなるのか知っておくと火災保険について理解が深まります。

質権の設定の有無はともかく住宅を購入すれば火災保険には加入する人がほとんどではないでしょうか?具体的に住宅ローンを組んだ場合の火災保険について考えてみましょう。

補償額

借入額を補償額(借入額=補償額)とすることもあるかもしれません。しかし借入額がそのまま住宅の100%の補償額とは当然限りません。

こうしたときに建物が全焼した場合、住宅ローンは返済することはできますが、同じ規模の家を建て直したり購入することができません。

借入額ではなく住宅の100%お評価額を補償額とすることをお勧めします。

保険の目的

住宅用の物件で火災保険を契約する場合、主な保険の目的は「建物」と「家財」です。建物のみを保険の目的にして火災保険をつける人は多いかもしれません。実際に住宅ローンの借入額も年数が経つにしたがって減っていきますので、住宅ローンに保険金が充当される割合も減っていきます。

但し住宅ローンを組んだばかりであれば、家が火事で全焼してしまったら火災保険で相殺することができますが、住んでいた家もなくなります。この後再び住宅ローンを組んで家を購入するか賃貸にするかはともかくいずれにしてもそれなりにコストが必要です。

また燃えてしまうのは建物だけでなく家財もなくなります。洋服なども含めた日常生活に必要な家財も最低限のものは買わなければなりません。

こうしたところから考えると家財にも保険を付帯して何かあったときに保険金を自由に使えるようにしておくのも一つの考えです。

住宅ローンと火災保険の注意点 2006-09-19

住宅ローンと火災保険の注意点2

地震保険に加入していても住宅ローンの返済状況によっては保険でまかないきれないこともあります。

もう一つ考えなければならないのは「地震保険」。一般的な地震保険は火災保険の補償額の半分(50%)が上限ですから万が一地震で家が全壊しても保険金で損害のすべてをまかなうことはできません。

それでも地震が原因で火災が発生した場合には地震保険がないと対処できませんし、地震がおきたときでもやはり保険金は支払われません。

火災保険をフルに付帯すると保険目的は「建物」と「家財」。このそれぞれに地震保険をつければ補償としては十分ですが、前述の通り掛け金とのバランスが問題です。

火災保険は建物の構造や地域などによって掛け金が変わってきます。購入する住宅もマンションなのか木造の一戸建てなのかによってもかなり違います。また質権設定などする場合、一般的に掛け金は一時払いになるはずですので、一時的な掛け金負担は結構あります。

火災保険の必要 2006-09-17

家を買ったときに忘れてはならないのが火災保険。今日はそんな住宅ローンと火災保険について考えてみたいと思います。


住宅ローンに火災保険はなぜ必要?

単純に住宅ローンと保険というところから考えてみると、関わってくるのが「生命保険」と「火災保険」です。

家を買う人にもよるでしょうが、一般的に住宅ローンは長い期間にわたって組むケースが多く、その間には何があるか分かりません。住宅ローンの返済を終える前に事故や病気で亡くなってしまったり、火事や災害で家が全焼・全壊してしまうこともあります。

このときに保険がない場合、生計維持者が亡くなってしまったら、その家計の収入がないまま住宅ローンは残ったままだったり、火事で家が焼けてしまえば住むところは無くなった上に住宅ローンは残っている状況になってしまいます。

考え方はいずれも同じなのですが、お金を借りた側、貸した側(金融機関等)ともに困ることのないように保険を利用することがあるわけです。

火災保険と質権設定

単に火災保険に加入していてもお金を貸した側からすれば、住宅ローンの返済を優先してくれないと困ります。そこで火災保険の支払いが発生した場合に契約者ではなく金融機関などのお金を貸し手に優先的に保険金を支払うようにするような契約をします。

これを「質権設定付き」の火災保険と言います。

こうした理由から火災保険(質権設定付き)はどの住宅ローン利用しても加入を勧められるケースが多いと思います。但し最近の民間住宅ローンでは必須でないところもあるようです。

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このページは、管理者が2008年12月15日 11:38に書いたブログ記事です。

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